拙著「クマタカ生態モノグラフ」が10月17日に平凡社から刊行されます。
以下のサイトからお求めいただけます。
平凡社HP
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執筆者の一人として、少し広告させてください。
「クマタカ生態モノグラフ」は、私も参加しているクマタカ生態研究グループが執筆した、猛禽類希少種であるクマタカについての研究論文集です。クマタカ生態研究グループメンバーが分担して執筆しております。
クマタカ生態研究グループは、私のような環境調査に携わるものから、行政関係者、獣医師さん、研究機関に所属する人、アマチュアの野鳥観察者など、さまざまな立場とさまざまな専門性を持つ人が参加しており、それぞれがその専門性を活かして、野外で観察したクマタカの生態はもちろんのこと、最新の技術を用いて明らかになった生態的知見、科学的性状、DNA解析結果など、多様な視点からクマタカについて解説しています。
このため、必ずしもクマタカに興味がなくとも、生きものを観察、調査、研究する人であれば、参考になる部分があるのではないかと思います。
また、クマタカ生態研究グループでは鈴鹿山脈において、クマタカの調査研究を開始して40年以上が経過しています。なかなか1種についてこのように長期間突っ込んだ調査が行われることもないかと思います。この間の環境変化やクマタカを取り巻く状況の変化も踏まえて執筆しました。このあたりも、現下の環境の問題点や今後の環境保全の課題を考える上でも参考になるのではないでしょうか。
また、本書は研究論文的で専門的な要素もありますが、一般の野鳥愛好家の方にも手にとっていただけるよう、各執筆者がわかりやすくなるよう心がけて執筆しました。
個人的にはアセスメントや環境調査に参考となるよう、できるだけデータや画像を入れさせてもらいました。私だけでなく、他の執筆者も可能な限り、いろんなデータや画像、資料を入れようとした結果、少々お高くなってしまいました。
私がほぼ全編カラー化をゆずらなかったせいかもしれません。
とはいえ、編集者が苦労と工夫を重ねてくれた結果、内容的にはてんこ盛りのまま、まずまずコンパクトにまとまっています。
本ブログや当社のyoutube動画でクマタカの繁殖生態や餌内容に興味をもっていただいた方は、本書でより網羅的に解説しております。
ぜひ、手にとってご一読いただければと思います。
よろしくお願いします。
追記。感想を少し。
自然環境調査に携わるようになって30年と少し。猛禽類調査をやるようになって30年弱。その間、多少の増減はあっても猛禽類にはずっと継続的に関わってきました。その中でも不思議とクマタカとは縁があって、クマタカが主対象となる仕事が多かったように思います。幸い、個人的な興味もクマタカに向かっていたので、非常に楽しく、そして真剣に仕事に向き合うことができました。
また、私が猛禽類調査を始めた頃は、当時務めていた会社に猛禽類に詳しい方がおらず、猛禽類調査についての実績にも乏しかったので、まず猛禽類について勉強しようと「クマタカ生態研究グループ」の門を叩きました。そこで、代表の山﨑亨さんに弟子入りをお願いし、快くグループへの参加を受け入れていただきました。以来、当時の勤め先から滋賀まで足繁く通い、クマタカの生態やら木登りやらお酒の種類やら、いろんなことを学ばせていただきました。そのようにして今がある、という感じです。
今回のモノグラフの執筆はクマタカ生態研究グループにとっても総まとめ、というところですが、私個人にとっても長年の調査研究の集大成的な意味合いがありました。
もちろん今後も仕事としての猛禽類調査は続けていくつもりですが、どこかで調査の知見を整理できればな、と思っておりましたし、ここ数年取り組んできたクマタカの餌内容を発表する場を求めておりました。
ただ、今回の執筆はなかなか大変でした。モノグラフは全体で433ページありますが、そのうち80ページ弱に関わっています。まあ、日頃から報告書を書くのが仕事、ですので、文章を書くのはそれほど苦痛ではないのですが、公刊する本を書くというのはちょっと違いますね。以前、「猛禽類学」という訳本にも関わりましたが、あれはひたすら英文和訳するだけで、レイアウトやバランスを考える必要がなかった。今回は一人で書くわけではないので、トーンとか言い回し、漢字とひらがなの使い方などなど、ホントいろんなことを調整しなければならなかった。
もっとも、編集作業自体は他のメンバーに頼りっぱなしでした。
ただ、私としてはもっとデータや画像を入れたかったし、研究論文としてもっと専門的に書きたかったのですが、そうすると一般の人が読みやすい書籍にならないということ、メンバー全員が論文的な文章になれているというわけでもないということで、だいぶ内容を削って表現も平易なものに改めました。第一、ボリュームが突出していたので、「減らせ」という大命令があったので、半分ぐらいまで減らしました。減らした分はまたどこか学会等の研究誌にでも発表できればいいのですが、面倒くさいしな・・・。
まあ、人にお勧めするのは正直気が引けるのですが、苦労はしたので、できるだけ多くの人に読んでいただけるとうれしいなあ、と思っています。